説明資料 14
  
 スライド1は「化学反応の暴走事故とその分類、および予防策」からの引用である。化学プラント事故は非定常時に起こることが多く、事前にその事故が起こる原因には思い至らなかったこと、これが最大の要因となる。化学プラント事故においてはシステムが複雑であるだけに、事故が起こってから時間をかけてその原因が究明される場合もある。しかし、多くの場合は「なぜそんなことをしたの」という非常に初歩的なミスが大事故を引き起こしていることが多い。あくまでも結果論ですが。

 定常状態で化学プラントが稼働しているときには意外と事故は起こらないものです。定常時と非定常時では一体何がどう違うのか、これは考えてみる価値があることだと思います。

 非定常時におけるオペレーションについても、定常時のオペレーションと同じく、関係する専門家が知恵を出し合って危険要因を洗い出し、その危険要因を最小化する方法を考えることで、化学プラント事故は減少させることができると考えます。

 スライド2は最近発生したプラント事故です。東ソーの事故は説明資料15、三井化学の事故は説明資料16、日本触媒の事故は説明資料17、そして、三菱マテリアの事故は説明資料18で解説します。各事故事例に、どこまでが不可抗力で、人災の要素がどれだけ含まれているかを考えることにより、危険性に対する感受性が向上してきます。

  
 
スライド一覧に戻る