315. 便所飯と中島誠之助の「ホンモノの人生」 友を作り自分を偽らず、ただひたむきに道を究める

 2010年 5月16日掲載  2014年 5月 5日再掲


「便所飯」とは友達との関係がうまく作れず、昼食時に食堂で一人ポツンと食事をしていると、彼あるいは彼女には友達がいないのだと見破られることを恐れ、誰にも見られないように便所に閉じこもって食事をすることを言うそうです。

Wikipediaではランチメイト症候群と何ともハイカラな用語となっています。

このような状況を私は今まで見聞きしたこともありませんでしたし、この言葉を聞くのも初めてです。しかし、下に示すWikipediaによると、「朝日新聞は学生の2.3%が便所飯の経験がある」としています。小さな数字ではありますが、実際にこのような事があると言っているわけです。

この数字が事実であるとすれば、便所飯に至らないまでも食堂で一人でポツンと食事をする学生の割合は結構大きな数字となるのではと想像されます。その原因としては、やはり人との関係性が築けないことが主原因と考えてよいのでしょう。

一番の理由は、自意識過剰なのでしょうか。このような事を言うと周りの人から私はどう思われるだろうか? 何か言おうとする度にこのように考えていると一歩も前に進まなくなります。自分の気持ちを自分の言葉で率直に表現していく。その結果、この人はこういう人でこういうことを考えているんだ、という認知が行われ、友達としての認識・絆ができてくるのでしょう。

今の学生が子どもの時から
 両親に甘やかされて育ち、なんら苦労しなかった結果、人間の関係性を築く術を身につけてこなかったこと、
 人生の目標を親から与えられ自発的に自分で目標を見出そうとしてこなかったこと、
が便所飯学生を作り上げた大きな原因ではないでしょうか。

親の本当の使命は、自分の子供が自立して人生を有意義に生きる手助けをすることにあると思います。一時期「カーナビ親」という言葉も出現しましたが、これなどは自分の子供をペットとして扱う親の最たる姿です。

子どもには魚を与えるのではなく、魚の採りかたを教えなさいとはよく言われるところです。


さて、これとは正反対に、「開運!なんでも鑑定団」で知られる中島誠之助氏の人生は不幸な生い立ちから始っています。物ごころついたときから、自分の置かれた状況を認識し、その中で、辛抱することを学びつつも将来を常に見据え、コツコツと、目的に向かって歩んできた結果が今となっています。

その歩みの中で、苦しい生活を多くの友達や周りの人々が助けてくれたと自伝的書籍「ホンモノの人生」に記しています。常に本音で周囲の人や友達と接した結果、多くの助けや協力を得ることができたわけです。

本気で人生を考えたとき、そして自分でその人生を切り開いていこうとしたときに、他人がどう思うかなど考えている余裕はなくなります。ただ一つ、自分のことだけを強く主張するのではなく、相手のことも考えながら自分のことを主張する、これが大切ではないでしょうか。

中島氏も書籍の中で言っていますが、多くの人より多くの恩を受けた。そしてすでに亡くなられているのでその恩を直に返せない人も多くいる。この恩はほかの人たちのお役に立つことにより、間接的に返していくことになると。


自分を生きるということは、まずは自分とはどういう人間であるかを宣言することかもしれません。その宣言ができないと、自分を周囲に対して閉ざしてしまう「ひよわ」な人間となってしまいます。また、自分とはこういう人間でこういうことがしたいのだと常に周囲の人に宣言していないと、周囲の人も協力のしようがありません。

人生、自分に素直に生きることが幸せに繋がる近道ではないでしょうか。



ランチメイト症候群(Wikipedia)

ランチメイト症候群(ランチメイトしょうこうぐん、ランチメート症候群とも)とは、精神科医の町沢静夫によって名付けられた精神症状の一つ。学校や職場で一緒に食事をする相手(ランチメイト)がいないことに一種の恐怖を覚えるというもの。

便所飯 [編集]
便所飯(べんじょめし)とは、一緒に食事をする相手がおらず一人で食事を取るところを他人に見られたくないという理由から、特にトイレの個室を食事の場所に選ぶことを指すインターネットスラングで、ランチメイト症候群の一種として同一視されることもある。人目を避けて食事する場所として他ならぬトイレを選ぶ理由としては、一人で食事しているところを友達の友達にも見られたくない、人目につかない場所が他にない、トイレの個室は誰にも邪魔されず監視もなく自分を守ってくれる空間であり居心地が良い、といった理由があるという。

この言葉は2005年初めから2006年頃にインターネット上で都市伝説として広まり、特に寂しい学生生活を表すスラングとして、面白半分のニュアンスで語り継がれていったとされる。その後次第にメディアで注目されるようになり、特に2009年7月6日に朝日新聞が夕刊一面で社会現象として取り上げ、続いて翌日の「めざましテレビ」「情報プレゼンター とくダネ!」といった情報番組でも紹介された際には、ネット上で「便所飯」が検索キーワードとして急上昇するなど大きな反響があった。

朝日新聞は後に、尾木直樹が大学生400人を対象に行ったアンケート調査の結果に基づき、2.3%の回答者が「便所飯」の経験があると答えていることを報じている。



書籍「ホンモノの人生 プロに徹することが本物の人生を歩む大道」

  第1章 本物の生き方とは
  第2章 なぜ私は今があるのか
  第3章 私の人生修業
  第4章 光りあるうちに光の中を歩め
  第5章 ホンモノの人生に羽ばたく
  第6章 明日に向けての布石




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