275. 世界の始まりはわずか6000年前、そしてキリストの誕生はBC4年と結論された

 2010年 4月26日掲載  2014年 4月28日再掲


ジェームス・アッシャーは約400年前に生きたアイルランドの牧師である。彼は世界の始まりの日を旧約聖書と新約聖書に記された出来事をたどることによりBC4004年10月22日(土)であると求めた。旧約聖書の時代にはアダムが130歳の時に子どもをもうけたり、セトが800年いきて息子や娘をもうけ、アダムは930年生きるるのであるから、日本の神話と同様にその信頼性は???である。

ともかく、約6000年前に宇宙が始まったとの結論を得たわけである。その後、恐竜の化石が掘り出されるなど、地球年代に関する科学が進むに従いこの年代では矛盾が生じることが明らかとなった。

さて、この推算のどこが間違っていたかという議論をしても意味がない。ただ面白いことは、この推算は16世紀になされたものではあるが、BC4004年と言っているところである。キリスト教においては千年紀という考え方があり、千年ごとにこの世界は神の支配と悪魔の支配が入れ替わる。BC4000年代は神の支配、BC3000年代は悪魔、BC2000年代は神、BC1000年代は悪魔と考えていくと、AC0年(西暦0年)に人類が待ち望んだ救世主が生まれることになる。しかし、この年は計算上はBC4004年を基準として考えればBC4年となり、現在考えられているキリストの生誕年BC4年と奇しくも一致する。

何かの偶然であろうが、なかなか面白い一致である。ひょっとするとひょっとしてJulian calendar(ユリウス暦)が作成されたBC45年にも同じ計算をし同じ結論に達した人がいたかと考えると興味深い話に発展する。


James Ussher(Wikipedia)

James Ussher (sometimes spelled Usher) (4 January 1581 ? 21 March 1656) was Church of Ireland Archbishop of Armagh and Primate of All Ireland between 1625?1656. He was a prolific scholar, who most famously published a chronology that purported to establish the time and date of the creation as the night preceding 23 October 4004 BC, according to the proleptic Julian calendar.

残念ながら日本語の記事はない。


旧約聖書(Wikipedia)

創造
創めに神が天と地を造った。- 創世記1:1
 In principio creavit Deus caelum et terram.
神は云った。「光あれ」。すると光が出来た。
 Dixitque Deus: "Fiat lux!" Et facta est lux.
また神は自らの形に形どって人を造った。- 創世記1:27
 Et creavit Deus hominem ad imaginem suam.
神が作った総てのものを見ると、それは甚だよかった。- 創世記1:31
 Viditque Deus cuncta, quae fecit, et ecce erant valde bona.
生めよ、増えよ、地に満てよ。- 創世記9:1
 Crescite et multiplicamini et implete terram.


イエス・キリスト(Wikipedia)
出典: フリー引用句集『ウィキクォート(Wikiquote)』
本頁では、イエス・キリスト(紀元前4年頃 - 29年頃)あるいは「ナザレのイエス」として知られる人物が語ったと伝承されているものを扱う。このような語録は、偉大な霊的な師であり、また殉教者としてのよく知られた伝承よりも幾らか多くの人には馴染みがなく、むしろ2千年前にはガリラヤでのイエスの詩として知られたものだろう。


The search for the beginning of time (M.Gorst,2001)
日本語訳「億万年を探る」





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