262. 逆問題とは何か 逆があれば、その逆の本来の問題もある

 2010年 2月 4日掲載  2014年 4月28日再掲


この言葉は数学や物理学で使われる用語のようである。


逆問題(Wikipediaより)

逆問題(ぎゃくもんだい、Inverse problem)とは、応用数学の一分野であり、順問題(じゅんもんだい、Direct problem)と対になる。入力(原因)から出力(結果、観測)が求められる問題を順問題といい、その逆に出力から入力を推定する問題を逆問題という。

研究の発端は、弾道計算やレーダー探査など、軍事上の目的が主であり、第二次世界大戦中に急速に発展した。現在では、非破壊検査や医療を目的とした利用も盛んに研究されている。



逆問題入門(山本昌宏、岩波書店)によると

逆問題発想の特徴
(1)直接的に測ることができない大将を知ること。
(2)結果から原因を推定すること。
(3)物理法則や支配方程式の決定。
(4)物理定数の決定。

順問題の発想の特徴
(1)原因を知って結果を予知すること。
(2)原因から結果へという因果律を順守すること。
(3)物理定数や支配方程式を決定したとして、それを解くこと。

とある。

また、因果律の関係として、次のように記されている。

     順問題           逆問題

    法則は既知        法則(または原理)を求めよ
    モデル方程式は既知   モデル方程式の構築
    結果を知りたい      原因を知りたい
    原因は既知        結果は既知
    現象の中身は既知    現象の中身は未知(ブラックボックス)
    どうなるのか?      なぜこうなるのか?


たとえは悪いが、

順問題 あの人にこの仕事をお願いすると、きっと結果はこのようになって失敗に終わるだろう。
逆問題 あの人にお願いした仕事が失敗したのは、きっとこのような能力が欠如していたためだろう。

数学や物理の世界を、非常にあいまいな人間の世界に適用すること自体が適切ではありませんが、感じとしてはこんなところでしょうか。日常生活においても、意識して見ていると、実は多くの順問題と逆問題に出くわしている可能性があると思います。






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