178. 太陽電池で発電された電気代はまだ極めて高く、その買い取りにより一般消費者への負担が求められる 納得

 2009年12月16日掲載  2014年 3月 5日再掲


最近とみに注目を浴びる太陽電池(ソーラーセル)であるが、この電池で発電した発電単価は他の方法で発電した発電単価よりかなり割高なようである。下表の値が得られたその計算過程は、下に示したURLにチャンと記載されている。

太陽電池を家庭に取り付けた場合、国の補助があり、かつ発電した電力を割高の価格で電力会社に買い取ってもらっても、その償却に20年近くかかる。20年以上の償却年限では一般家庭に普及しないから、発電で来た電力を高い価格で電力会社に買い取らせ、電力会社は一般の電力消費者にその購入費用を負担させるとの構図である。

バイオマス発電や風力発電のほうがパフォーマンスがよいとの結果となっている。

太陽光発電はどこまで普及するかは、国の政策にかかっていると考えられるが、発電kwあたりの設備費用も他の発電に比べてまだ2,5倍から3倍近くかかっている。量産化により発電コストが低下してくることは期待されるが、しばらくはまだかなり割高な電力となるであろう。

本資料でも太陽電池を製造するときに排出されるCO2の量は明らかになっていない。太陽電池の前寿命を通して、CO2の削減効果がどの程度あるかはわからなかった。



引用

各種ソーラーエネルギー発電比較
http://www.asahi-net.or.jp/~PU4I-AOK/cooldata2/gassification/comparisonj.htm

再生可能エネルギーであるソーラーセル発電、太陽熱で対流風を発生させ発電する人工台風発電、バイオマス発電の3種のソーラーエネルギー発電を同一のEC60904-1 AM1.5放射照度基準で比較してみたので紹介する。通常の風力発電は水力発電と同様ソーラーエネルギーの直接的利用ではないが、地球規模の大気の対流から電力を取り出すため間接的利用であろう。発電単価で比較する。

ソーラーセル発電は2004年時点で市販されている家庭用の仕様と価格を使った。タタミ大のセル30枚使って売電する本格的なものだ。ソーラーセルコストは506yen/Wに付帯機器分としてセル・コストの30%相当分を含めた。ソーラーセルコストは506yen/Wは量産化によりまだまだ下がると予想されるのでいずれ風力、バイオマス相当に匹敵するものになろう。そのときは主力の電力エネルギーとなるときであろう。



項目 単位 ソーラーセル 人工台風発電 バイオマス 風力(平均風速5m/sec) 風力(平均風速6m/sec)
発電単価 yen/kWh 74 19.9 14.2 13.1 9.4
年間の炭酸ガス排出量削減量 t/year 8 750,000 43 69,000 96,000



  2003年 キロワット時当たり(円) 2008年 キロワット時当たり(円)
原発 5.3 6.0
石炭火力 5.7 7.0
LNG火力 6.8 9.6
石油火力 10.7 20.1
水力発電 13.6 13.6




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