91. ライオン株式会社 排水からの効率的なホウ素除去方法を開発

 2009年 3月23日掲載  2014年 1月18日再掲


最近の水質汚染や資源不足により、元素の回収が求められている。排水基準が設けられているものとしてはホウ素やヒ素、日本国内で欠乏する資源としてはリンなどが注目されている。

今回は排水からホウ素を取り除く話。ホウ素排水基準は、海域以外 10mg/L 海域 230mg/L。ライオン株式会社は「環境対応先進企業」を企業ビジョンの一つとして掲げ、全社を挙げて環境保全活動に取り組んでいます。


日刊工業新聞 3月23日
ライオン、排水からホウ素除去する技術開発
引用開始
 ライオンは排水からホウ素を除去する技術を開発した。無機鉱物「エトリンガイト」の結晶構成成分を応用した技術で、水中で類似の結晶を作り出し、結晶化の過程でホウ素を除去する。この技術に基づいて開発した除去剤を排水に投入すると、従来技術の半額以下で、3倍以上のホウ素を除去できるという。
 同社が開発した粉末の除去剤は、特定の構造の無水アルミン酸カルシウムと硫酸カルシウムから構成。これを排水に投入すると、水中でアルミン酸カルシウムと硫酸カルシウムがばらけ、ホウ酸イオンを取り囲み、結晶化する。「水中でエトリンガイトに似た結晶構造を作る」ことで、水中のホウ素を95%まで除去できるという。
                                    引用終了




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