73. ブログやホームページで引用可能な記事は、その範囲は?

 2009年 1月31日掲載  2014年 1月15日再掲


著作権法を再度勉強し直しました。私の理解は、著作権が発生する内容を持った文章を私自身が作成する場合に、出典を明らかにすればその作成に必要な他の著作物の一部が必要な範囲で利用できる、というものです。今まで雑誌への投稿や、書籍の文書もその理解の下で作成しました。

このブログを作成するに当たり、私の今までの理解の下で文献1〜文献3の引用を致しました。

文献1に非常に明確に引用に関するルールが記されていました。その一部のみを今回は引用させていただいていますが、この文献1の記載を守れば良いと考えられます。これで、私の著作権法に関する従来からの理解が間違っていなかったことになります。

文献2は著作権法より今回必要となる個所を抜き出したものです。法第32条で(引用)の方法が担保されています。

文献3はかなりの長文より必要と思われる個所を抜粋したものです。ブログを作成するときには、新聞記事の引用も多くなりますので、公平を期するためにも引用させていただきました。日本新聞協会は、新聞は著作物であるので、引用の際は許可を取ってもらいたいと記しています。

以上より総合的に判断いたしますと、新たに作成する文書に必要となる部分を、その出所を明らかにして配置できることが改めて確認されました。このようにして出来上がった文書には著作権が生まれます。



文献1
著作権法ガイド(無料引用のルール)
引用開始
■ポイント(許諾なくても引用はできる)
著作権法は、
(1)著作権者の権利を守る(フルに引用するときは有料) だけでなく、
(2)公共の福祉のため、著作を無料・無許可で誰でも部分引用できるルール も定めています。
(3)さらに報道(ニュース記事)などは著作権法の例外になっていて、必要な範囲内で広く引用することができます。
                                    引用終了

文献2

著作権法
 抜粋
引用開始
第二章 著作者の権利
第一節 著作物
(著作物の例示)
第十条 この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。
  一 小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
  二 音楽の著作物
  三 舞踊又は無言劇の著作物
  四 絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
  五 建築の著作物
  六 地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
  七 映画の著作物
  八 写真の著作物
  九 プログラムの著作物
2 事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。

(引用)
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
                                      引用終了
文献3
PressNet 日本新聞協会
ネットワーク上の著作権について
――新聞・通信社が発信する情報をご利用の皆様に

                            1997(平成9)年11月6日
                             第564回編集委員会
要約 抜粋
引用開始
 新聞・通信社が発信するほとんどの情報には著作権があります。
・ 記事や写真を無断でホームページに転載すれば、著作権侵害になります
・ LANやイントラネットの上で利用するには、著作権者の承諾が必要です
・ ニュース記事には、著作権が働いています
著作権法で「著作物に当たらない」とされている「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」とは、死亡記事、交通事故、人事往来など、単純な事実を伝える記事だけであり、ほとんどの記事には著作権が働いています。
・ 引用して利用する場合には、いろいろな条件を守る必要があります
カギかっこを付け、出所を明示すれば引用になる、と安易に考えていませんか。引用の必然性があることや、質・量とも「主従の関係」でなければならないなどの条件を満たさないと、正しい引用とは言えません。

・ 要約紹介であっても、無断で行えば著作権を侵害することになります
原作品を読まなくても内容が分かるような要約は、著作権法上の「翻案」に当たり、著作権者の承諾が必要です。利用が認められるのは、作品自体の存在だけを紹介するごく短い要旨程度のものに限られます。
                                      引用終了




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