説明資料 26
  
 このスライドでは硝酸アンモニウムの物理的性質とその発熱分解について記す。

 スライド1には硝酸アンモニウムが水に溶けやすいこと、また吸湿性が強いことを示している。さらに、硝酸アンモニウムの結晶は温度の変化により多くの結晶系を取り、たとえば32.5℃で結晶系が変化するとその密度も合わせて変化することから、結晶系が変わるたびに硝酸アンモニウム結晶の粉化が進んでいくと考えられる。この粉化現象が説明資料34のタカタ製エアバッグの爆発事故の原因になったのではないかと考えられたが、いまだその原因は不明のままである。

 スライド2では硝酸アンモニウムは発熱しながら亜酸化窒素(N2O)を発生することを示している。また、発生した亜酸化窒素も窒素と酸素へと発熱的に分解する場合がある。亜酸化窒素の爆発事故は説明資料28で取り上げる。

 さらに、スライド2には、参考までに一酸化窒素(NO)も発熱的に窒素と酸素へと分解し、液体や固体状態の一酸化窒素では爆轟に至ることを示した。一酸化窒素の爆轟事故については説明資料29で触れる。


  
 
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