C03  負荷変形 ポアソン比



努力目標

  覚える




技術士試験の問題からは必要最小限の引用にとどめる。(問題)が記されている部分はその引用である。

問題および解答は日本技術士会のホームページより必要に応じて入手してください。

  技術士第一次試験の問題    



問題番号が赤字のものは、ボーナス問題

H25年 Ⅰ-3-1   H20年 Ⅰ-3-1   H20年 Ⅰ-3-3

H18年 1-3-3

同じ問題

H25年 Ⅰ-3-1 と H18年 1-3-3




H25年 Ⅰ-3-1    ひずみ関係式

正答: ⑤

これは公式として覚えておいてください。
試験会場で、この式を導くには時間がかかります。

(解答)

3次元応力 ひずみ関係式 引張り成分

 ε={σ-ν(σ+σ)}/E
 ε={σ-ν(σ+σ)}/E
 ε={σ-ν(σ+σ)}/E


(参考) この公式を導く

この公式が示されているお役立ちサイト

二次元弾性体の解析(「易しくない材料力学」の11.3.3)にこの公式が記されています。
このサイトはなかなか圧巻です。大見出しも次のようになっています。

はじめに
1. 引張材と圧縮材
2. 簡単なトラスの応力と変形
3. 二次元弾性体の応力と変形
4. 三次元的に扱う柱と梁
5.
 弾性的性質の数学モデル
6. 部材断面内の不静定問題
7. 梁に作用する剪断応力度
8. 剪断応力度に関する特殊な問題
9. 材料の破壊と部材の破壊
10. 衝撃・振動・疲労
11. 数理弾性学
11.3 二次元弾性体の解析
11.3.1 二次元弾性体の問題
11.3.2釣合条件の整理に応力関数が使われる
11.3.3 二番目として弾性条件を使う
11.3.4 適合条件は変位の性質を規定する条件
11.3.5 境界条件を考える
11.3.6 微分式に代えて差分式も研究される
12. 三次元的に扱う弾性問題
終わりに


公式の導き方が示されているサイト

この公式の導き方は構造解析法のなかの力と変形[例題2-2]にあります。この例題2-2を解くのに関係するところは、「2.1.6 応力とひずみの関係」です。詳しくはこちらを見てください。



H20年 Ⅰ-3-1 

正答: ④

(解答)

問題にu、vはx、y方向の変位であると記されている。従って(ア)は∂u/∂x、(イ)は∂v/∂yである。γはせん断ひずみであるので、方向と変異は90度ずれる。従って(ウ)+(エ)は∂v/∂x+∂u/∂yとなる。


(参考)

ひずみ(Wikipedia)より




H20年 Ⅰ-3-3   体積変化とポアソン比 

正答: ②

(解答)

今、縦と横の長さがともにWで長さ方向の長さがLの直方体を考える。

長さ方向に引っ張ったとき、長さ方向ののびがΔL、縦と横方向の縮みがそれぞれΔWとする。この直方体の引張り力を加える前後での体積変化をゼロと置き、

 体積変化ΔV=(W-ΔW)×(L+ΔL)-W×L=0

Δが2回掛け算となる項は小さいので、これを無視して変形すると

 ΔW/W=1/2×ΔL/L

ポアソン比νの定義が ΔW/W=ν×ΔL/L であるから、ν=1/2となる。


(参考)

材料 縦弾性係数E(GPa)  横弾性係数G(GPa) ポアソン比ν
炭素鋼  205 80 0.28~0.33
合金鋼  195 80
鋳鉄  98 37 0.25
 122 46 0.34
アルミニウム  69 27 0.33
 16.6 0.44
※ ポアソン比<0.5は「引張により体積膨張」を意味している




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