345. 特許の調査方法 一般の人が公開されている特許を調べてみたいときに利用できるサイト

 2010年 8月 5日掲載  2014年 5月 5日再掲


特許という言葉は、私も含めて一般の人には解っているようで解らない言葉です。

何かを発明したときに特許を取ればその発明を利用した事業が特許で守られるとか、あるいは、こんな技術はあたりまえと思いこんで事業をしていると、その当たり前と思っていた技術が他社の特許であったりと、現代の情報化時代においては特許という「情報+権利」をうまく利用しなければ、安心して事業ができなくなりました。

特許は、出願→公開特許→審査請求→特許→出願から20年で権利の消失、という経緯をたどります。出願した特許は、形式さえ整い、特許庁に出願料さえおさめていれば、1.5年で公開特許として特許庁より公開されます。特許庁が「こんな発明がなされましたよ」と広く一般に特許の内容を全文、公開します。よく新商品に「特許出願中」と記されているのは、特許を出願してから特許となるまでの間の状態をいいます。

さて、特許の簡単な調査方法について、一般の人がちょっと特許を調査してみようという範囲について、覚書程度にここに記します。あまり親切な記述とはなっていませんがご容赦ください。指定のサイトを開き、しばらく眺めていると、その使用方法は解ってくると思います。


(特許庁)
 http://www.inpit.go.jp/ipdl/service/ichiran.html

 初心者向け簡易検索
 http://www2.ipdl.inpit.go.jp/begin/be_search.cgi?STYLE=login&sTime=1280943749818

  キーワードの入力で平成5年以降に公開の特許が調査できる。

 特許・実用新案文献番号索引紹介
 http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjbansaku.ipdl?N0000=110

  特許番号がわかっている場合、その特許の全文を確認することができる。

 特許審査書類情報参照
 http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/pfwj.ipdl?N0000=118

  審査請求の後、どのような審査経過をたどって現在その特許がどんな状態にあるかがわかる。
  特許庁の審査官と出願人の応答書類が記録されている。

 特許分類検索
 http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/pcsj_top.ipdl?N0000=1500

  技術内容が似ている特許を探すときに用います。


(Google Patent Search)
 http://www.google.com/patents

 米国特許のキーワード調査とその全文を確認することができる。


(欧州特許庁データベース)
 http://ep.espacenet.com/?locale=jp_EP

  espacenetで全世界の特許調査およびパテントファミリーの調査(INPADOCS)をすることができる。
  パテントファミリーとは同じ特許出願が複数の国に出されている状態をいう。
  なお、台湾特許についてはこのサイトでは調査もれが生じる。

  特許の現在の状態は、特許番号の後にAとかBなどの記号を付けてあらわす。
  日本出願の場合、Aは公開、B1が特許をあらわす。
  この記号は各国でばらばらに用いられているので、詳しくは次のサイトの29~34ページを見るとよい。

  Dialog 特許検索コンパクトマニュアル(2010年2月)
  http://database.g-search.or.jp/support/tips/pdffiles/patent_compact_man.pdf



以上、わかりにくいところもあるとは思いますが、特許を調査したい場合、

  まずは日本の特許庁の「初心者向け簡易検索」

  特許技術をさらに知りたい場合には、特許中に関連する前例特許が示されているので、
  「特許・実用新案文献番号索引紹介(大正10年~)」で調査。
  このサイトで、出願特許が公開のみで終わったか、あるいは特許となったかがわかる。

  さらに関心のある特許については「特許審査書類情報参照」で確認。
  どのような経緯で特許に なった ならなかった なりそう がわかる。

  米国特許を調べるにはGoogle Patent Search
  全世界の特許を調べるにはespacenet

これだけでも、かなりのことが分かると思います。興味のある方は挑戦を!




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