268. 信越化学工業の金川千尋社長 84歳にしていまなお健在

 2010年 4月24日掲載  2014年 4月28日再掲


化学工学論文集に信越化学工業の最新論文が掲載された。信越化学は塩化ビニル樹脂、半導体ウエハ、シリコーン樹脂、希土類マグネットなどを主力商品とする(Wikipedia)。

この論文の中に「金川千尋」という名前を見出した。研究論文に社長の名前が、そして84歳の方の名前がセカンドネームとして出てくるとは考えにくいが、話の種として記載した。

社長は法学部出身であるので、偶然の一致と思われるが面白い。この記事を機会に84歳の金川千尋社長がいまだ社長として健在であることを再認識した。



http://www.jstage.jst.go.jp/browse/kakoronbunshu/36/2/_contents/-char/ja/

化学工学論文集  反応工学

塩ビ製造技術の研究
―バッチ操作の時間短縮による生産性向上― 111-121

奥野 義隆1, 金川 千尋1, 小柳 俊一2, 大浦 誠2, 天野 正2

公開日: April 10, 2010

1
Shintech Inc., #3 Greenway Plaza, Suite 1150, Houston, Texas 77046, U.S.A.
2
信越化学工業(株)塩ビ・高分子材料研究所,314?0102 茨城県神栖市東和田1

キーワード:塩ビ樹脂(poly (vinyl chloride), PVC),バッチサイクルタイム短縮,重合時間短縮,重合
開始剤,樹脂の初期着色性,反応制御,緊急停止,安全対策
塩ビ樹脂(poly(vinyl chloride), PVC)の量産化,コストダウンの要件であるバッチサイクルタイムの
短縮と塩ビ樹脂品質(特に樹脂の初期着色性の改良)の両立を目的として重合開始剤系の探索を中心
に検討した.パーエステル系およびジアシル系の開始剤が品質を維持しながら重合時間を短縮するた
めに有効なことを見出し,従来4h 程度に留まっていた重合時間を3h まで短縮することができた.
一方,重合反応の高速化および重合器の大型化に対応した更なる安全対策技術の向上を目的として,
重合禁止剤の添加による反応抑制・緊急停止手法を検討し,重合異常等の監視・管理システムを確立
した.
これらの成果を現行生産設備に適用することで大幅な生産性の向上,コストダウンが期待される.



信越化学工業のホームページ
http://www.shinetsu.co.jp/j/profile/

 商 号 信越化学工業株式会社
 
 所在地 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 →地図

 設 立 1926年9月16日

 資本金 119,419百万円

 代表者 代表取締役社長 金川千尋

 従業員数 2,609人(単独) 19,170人(連結)

 2008年度売上 1.2兆円、経常利益 2500億円



プロフィール:
金川千尋(かながわ ちひろ)
1926年3月15日生まれ(84歳)
1950年3月:東京大学法学部卒業
1950年4月:極東物産(現・三井物産)入社
1962年2月:信越化学工業 入社
1975年1月:信越化学工業 取締役
1978年3月:米国シンテック社 社長
1983年8月:信越化学工業 副社長
1990年8月:信越化学工業 社長






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