260. 日本には海外から大きな金額が流れ込んできているのだが、豊な感覚が持てないのはナゼ?

 2010年 2月 8日掲載  2014年 4月19日再掲


北澤先生の講演会。科学技術振興機構の理事長であるので、科学技術立国の高度化を図るべきとの話に焦点が当たるのかと思ったが、それだけにはとどまらず、日本が海外から得たお金をどのように使うべきかというところにまで話が及んだ。

年間10高円近い貿易収支のプラスを出しながら、低い経済成長率と高い失業率を持った国であることを見事に説明された。そして、貿易収支がトントンになる程度にまでお金を内需に向けると、円安に傾き貿易額も増えることになる。

政治の決断次第で、積み上げたお金を自分たちのために使う、幸せな国民となることができるのではと。




北澤 宏一 科学技術振興機構 理事長
日本の科学技術政策とその成果 2009年11月26日講演会資料より


日本の経済成長率は小さくなっている。
高度成長時代から、段階的に低下してきているのが分かる。




しかしながら、円高・円安に関係なく、年間10兆円の海外資産(貿易収支)が積み上がり




その蓄積額はすでに250兆円を超えている。




日本の経常収支は年間20〜25兆円のプラス
経常収支=貿易収支+サービス収支+所得収支+移転収支
サービス収支は海外旅行等で海外に流出する金額(海外からの旅行者−海外への旅行者)
所得収支は海外資産から生み出される年率5%に相当する10兆円以上の金額




そして日本の実体は
国はお金を持っていないが、概して金持ち国である。
失業率5.5%はGDPから計算すると27.5兆円の損失となる。
P産業と記してあるのは、パチンコ産業で、30兆円。
この程度の産業を興せば失業問題は解消することになる。



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