223. 曽野綾子(78)の「老後の心得17ヶ条」 よき老後を過ごすために しかし、若い人への示唆も多し

 2010年 1月 9日掲載  2014年 4月17日再掲


曽野綾子さんは日本を代表する作家のひとり。カトリックの精神を基盤とした作品を多く書いている。また、社会活動にも力を入れ、Wikipediaよりその一部を引用したが、笹川良一氏のあとの日本船舶振興協会の会長職、そして今は日本郵政の取締役など、78歳の年齢を感じさせない活躍ぶりである。

その、曽野綾子さんの「老後の心得17ヶ条?」が知人よりコピーで回覧されてきた。出所やこの文書の呼び方は定かではない。Webで出所を探したが、それらしいものはまだ見つけていない。仮に「老後の心得17ヶ条」とした。

その内容には、前向きに生きる老後、若い人に迷惑をかけない頭語、若い人に嫌われない老後、と多くの意味が込められているものと感じられる。高齢を迎え、多くの人生経験を経た作家が、実生活より得た知恵を17ヶ条にコンパクトに凝縮したものであるとありがたく頂戴した。

最近、老親の介護に疲れて不幸な事件に至ったり、あるいは介護のために会社を辞めなければならなくなった会社員の話等を聞く。ある程度の年齢に達してくると、この介護の問題が避けて通れなくなってくる。まず、ここで老いとは何かを考えることになる。そして次に介護される番。

老親を介護している間に、しっかりと老いについて考えておかなければ良い老後が迎えられない気がする。その指針を示してくれたのが、この17ヶ条である。聖徳太子の17条憲法にたとえて、「よき老後を送るための17条憲法」としてもよいのではないか。

17ヶ条の内の多くは、熟年や老人の世代だけでなく、若い人にも当てはまる。一条一条を確認して、機会あるたびに実践していけば、老後にこだわらず若い人にも人生を豊にしていくヒントが込められていると感じられる。



曽野綾子(Wikipediaよりほんの一部を引用)

曽野 綾子(その あやこ、1931年 (昭和6年) 9月17日 - )は、東京都出身の作家。「曾野」とも。本名、三浦知壽子。旧姓、町田。カトリック教徒で洗礼名はマリア・エリザベト。聖心女子大学文学部英文科卒業。2009年10月より日本郵政取締役。

笹川良一の死後、日本船舶振興会の会長職を無給で引き受け、その愛称を「日本財団」と定めて旧運輸省官僚の干渉を拒否、福祉目的の活動に力を入れた(2005年6月30日付けで退職)。

日本財団の会長時代に、ペルーでの小学校建設や不妊手術を伴う家族計画の保健所整備等の援助[10]を通してアルベルト・フジモリ元大統領と交流を持つようになり、2000年の日本亡命時には宿を提供して話題になった。理由を聞かれた際「クリスチャンとして、困窮している隣人に手を貸すのは当たり前」と応じた。

海外邦人宣教者活動援助後援会 (JOMAS) の代表として海外の聖職者たちのボランティア活動にも協力(『神さま、それをお望みですか―或る民間援助組織の25年』に詳しい)。

クリスチャン(カソリック)の立場から人工妊娠中絶には反対の立場をとっている。「言い残された言葉」で赤ちゃんポストを「どうしても赤ちゃんを育てられない母親が、子供を安全に捨てるための制度であり、装置である」として支持している。




                               1950年頃




曽野綾子の「老後の心得17ヶ条)

 1.してもらうのは当然と思わないこと

 2.老人であることは肩書でも資格でもない

 3.身内なら何を言ってもよいと思ってはいけない

 4.自分の苦しみが一番大きいと思うのはやめる

 5.ぐちを言えばみじめになるだけ

 6.生活の寂しさは誰にも救えない

 7.楽しみを得たいと思ったら金を使う覚悟を

 8.一般に自分が正しいと思わないこと

 9.一人で遊ぶ癖をつけること

10.子供は老後保険ではない

11.若い世代は自分より忙しいのだと肝に命じる

12.同じ世代と付き合う

13.年寄りは何事にも感謝の表現を

14.やさしくされたら衰えを自覚する

15.老人であることを失敗の言い訳にしないこと

16.一生涯身だしなみに気をつけること

17.よく歩けるように脚を鍛えておくこと


回覧されてきたA4用紙コピー




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