186. サイゼリアの経営の視点 リエンジニアリングでばっちり儲けを出す会社 デフレ嘆く前に常識を疑え

 2009年12月21日掲載  2014年 3月 5日再掲


リエンジニアリングという言葉が、リストラクション(リストラ)と混同されて間違って解釈され、また、リストラは社員のクビを切ることと本来の意味炉は異なった意味付けが定着してから久しく時間がたった。

いまさらリエンジニアリングといってみても、そんな言葉は聞いたことがあるような気がする。このような答えが返ってくるのが実態ではないだろうか。日本人は、その時その時で熱中し、ブームが過ぎ去るととかくに忘れ去る。リエンジニアリングとは、仕事の仕組みを小手先のみで改革するのではなく、その原理原則、仕事の本来持つべき機能や仕組むにまでさかのぼってその仕事を再構築することを言う。

この再構築する過程で、無駄のない効率的な仕組みや組織が形作られ、これを事業の再構築(リエンジニアリング)というのである。

サイゼリアの例で見てみれば、生産性の向上のために業務を原理原則に立ち返って日々考えるとある。

   店内の掃除とは何か? なぜ掃除機を使うのか? → モップでひと拭き、時間は半減
   パスタはなぜお湯でゆでるのか?           →
   皿洗いはなぜ必要なのか?              → 
   調理場に必要な換気空気量は?           →

考え続ける習慣が低価格化による顧客満足と利益率の向上の相反する事象を同時に実現する。


             日本経済新聞 12月21日より






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