164. 「かぐや」観測を終え、6月11日午前3時25分 月面へ制御落下

 2009年 6月11日掲載  2014年 3月 2日再掲


月の大気圧は地球の大気圧の10の−14乗倍と気が遠くなるほど真空に近いとも言われていますが、人工衛星にとってはこのわずかな大気からも抵抗を受け徐々に高度を下げることになります。

「かぐや」も燃料を燃やして軌道を維持していましたが、いよいよ燃料も底をつき、午前3時25分に月面に着地(落下)することになりました。最後の燃料を使い落下時刻と位置は制御するとのことです。

私たち、日本人の心のふるさとの一つである月の神秘を、その現地より紹介してくれた思い出深い衛星の一つですが、あと20分でその使命を全うします。多くの天文ファンがその瞬間を観察しようと望遠鏡を構えているとのことです。あいにくの梅雨空ですが、日本のどこかからその姿が見えるかもしれません。

ありがとう、「かぐや」



JAXA 5月11日
「かぐや」観測を終え、6月11日月面へ制御落下
引用開始



約10カ月間の定常運用及び約7ヶ月半の後期運用を行ってきた月周回衛星「かぐや」は、6月11日3:25頃(日本標準時)に月の表側、東経80.4度、南緯65.5度付近へ落下させることになりました。
「かぐや」の落下予測位置が月面の日影部分であり、衝突閃光を観測できる可能性がわずかにあると見込んでおり、落下予測日時と位置情報を国内外の関係機関に連絡しているところです。
※6月10日17:30時点の最新の軌道解析に基づき、落下予測時間及び落下場所を更新しました。
※落下予測時刻と位置情報については、今後のさらなる軌道解析、衛星の状況を踏まえて見直す可能性があります。
                                      引用終了




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