90. <ソメイヨシノ>60年寿命説は誤り?

 2009年 3月22日掲載  2014年 1月18日再掲


ソメイヨシノの寿命は60年と一般に言われているが、樹命120年と、そうではない事実があるようだ。この寿命は統計の広がりの範囲外?


毎日新聞 3月17日
ソメイヨシノ:危機迫る…無理な植樹、謎のこぶ、高齢化
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 樹齢60年以上の約8割で「倒木の恐れあり」。
 車に接触されたり、根が路面を持ち上げて傷つく事例が目立っているという。傷から幹を腐らせる菌が入る。早く並木らしくしたいと、10メートルは必要な間隔を狭めて植樹してしまうケースも多い。枝が伸びず、最後には枯れてしまう。
 新たな脅威もある。小指から拳ぐらいの大きさの「こぶ」で、90年代末に見つかった。類似のこぶは70年代にヤマザクラで報告され、こぶが大きくなると枯れるため、ソメイヨシノへの影響が懸念される。
 また、開花には最高気温10度以下の寒気に2カ月間さらされることが必要で、九州大の研究チームは「今後、温暖化で咲かない地域が出現する」とみる。
 静岡、岐阜両県内でソメイヨシノを中心に半径100メートルに分布するヤマザクラなど216個の種子を調べたところ、29個でソメイヨシノ遺伝子が入り込んでいた。ソメイヨシノは、花が咲かなくなるテングス病にかかりやすく、野生桜への感染が懸念されている。
 江戸時代末期に園芸品種として作られ、戦後復興の象徴となったソメイヨシノ。ちまたで言われる「寿命60年」を迎えた。一方で弘前公園(青森県弘前市)などには樹齢120年以上の樹木も存在する。
 森林総合研究所の勝木俊雄主任研究員は「寿命60年説は俗説だ。良好な環境と人が適度な手入れをすれば、いつまでも元気なはずだ」と強調する。危機の脱出は私たちの行動にかかる。
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