67. 藻から航空燃料 食料以外を原料としてバイオ燃料が作られるようになった

 2009年 1月 9日掲載  2014年 1月13日再掲


ジェット機の燃料はケロシン、つまり灯油です。この灯油に近い性能を持った化学成分を藻より抽出し、それを用いてジェット機を飛ばすことができたというのがこのニュースです。

ジェット機だから成功したのだと思います。ご存じのとおり、日本でもてんぷら油からバイオディーゼルを作っていますが、バイオガソリンという言葉は聞きません。きっと、今回の燃料ではガソリン車を動かすことはできないでしょう。ディーゼル自動車ならば可能だと、私は思っています。

それはさておき、食料を用いずに燃料を製造できたことは、意義あることだと思います。航空機に使用していた灯油は分解(クラッキング)して自動車の燃料として用いるようにすればよいわけです。

今回の一連のニュースより、残念ながらこのバイオ燃料の製造にかかる原価を見出すことはできませんでした。しかし、今後、サトウキビやトウモロコシ(これらからはバイオエタノールを製造)などの穀物に頼らない燃料製造の試みが増えてくるものと考えられます。

同様の試みは、太陽の光に恵まれないオランダでもなされていましたので、そのパンフレットを本ブログの最後の部分に添付いたしました。


飛行試験を担当したパイロットは「バイオ燃料を使ったエンジンの方が燃費効率が良かった」と話しているという。

MBS News i  1月9日
藻のバイオ燃料使った飛行試験に成功
引用の開始
 アメリカのコンチネンタル航空は7日、藻を使ったバイオ燃料による世界初の商業的な飛行試験に成功しました。
 飛行試験に使われた機体の2つのエンジンのうち片側には、ジェット燃料に加え、藻などを原料としたバイオ燃料が注入されました。
 機体はテキサス州ヒューストンの空港から飛び立ち、およそ2時間の飛行に成功。藻のバイオ燃料を使った商業的な飛行実験はこれが初めてです。
 食糧価格の高騰が叫ばれる中、アメリカではここ数年、食物以外を原料としたバイオ燃料の開発が進められています。
                                   引用の終わり


Wired Vision 2008年4月9日
藻類からバイオ燃料を製造する「農場」、世界各地で操業開始


関連する動画サイトを示します。
プラントでバイオ燃料の基となる藻を培養しています。
この動画は見る価値があります。
http://jp.youtube.com/watch?v=sBJ66Oim_Xw

その他、関連する多くの動画があります。


http://www.algaelink.com/about-us.htm




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